3月1日、北山田駅に到着した。
Bリーグの横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)対サンロッカーズ渋谷(SR渋谷)の試合を観に来たのだ。
Bリーグの観戦は初めてのことで、やや緊張しつつ試合が行われるアリーナへと向かった。
そもそも私はバスケットボールのルールすらよくわかっていない。
しかしながらここ数年で勢いをつけている日本のバスケットボールの試合を一度は見に行きたいと考えていた。Bリーグにはどういった魅力があるのか、何が人々を惹きつけるのか。それを知りたかったのだ。
北山田駅までの交通アクセスは電車の乗り換えだけで済む分、悪いわけではない。
だが、渋谷駅についてから東横線に乗り換えて日吉駅まで向かい、日吉駅からはグリーンラインに乗り換えて北山田駅まで向かう。
つまり、改札を何回も通らないといけないのは少し疲れた。
北山田駅は住みよい街といった印象があった。景観はきれいであり道も広く、人の多さに窮することもなさそうで。かといって田舎の印象を感じさせない整った印象を感じさせた。

そして試合が行われる「横浜国際プール」は駅を歩いてすぐに見つけることができた。長い階段の先にある建物。あれこそが試合の行われる「横浜国際プール」なのだ。
およそ115段の階段に加え、緩やかな階段をさらに65段ほど昇った先に、入り口が見えてきた。それと同時に屋台も見つけることができた。
なかなかそろっている。肉、ポテト、串、スイーツ、ドリンク…。どれにしようか迷ってしまう。
私はこの写真にあったチーズステーキを食べることにした。
ここにある写真のとおり、牛肉にとろりとチーズがかけられており、それがパンに挟まっている。肉とチーズが良く絡み合い、濃厚な味わいであった。私は小食人間なので、これ一つで量としては十分に満足できた。






さて、会場に入ると、そこにはほぼ満席の光景が広がっていた。
横浜国際プールは約4000の座席があるということなので、だいたい3000人以上は入っていたと見積もってよいだろう。
屋内なので、当然快適な環境で試合を観ることができた。
そしてコートとの距離感も遠いわけではないので、双眼鏡を使う機会はなかった。
このBリーグを観ている際に一番驚かされたことは、なんといっても音圧である。
とにかく会場中に流れる曲であったり、DJの声が強く響き渡るのだ。
そのうえで、会場中の拍手の音も加わり、一瞬でも静かになることはなかった。
DJであったり、会場に流れる音楽が観客の応援を誘導してくれるので、サッカーの応援よりも格段にとっつきやすい印象はあった。
ちなみに横浜BCはコルセアーズ(海賊たち)の名の通り、海賊をモチーフとしたチームカラーであり、会場モニターの映像からそう感じさせる節はあった。



試合が始まり、最初のポイントは横浜BCが決めた。
先に述べたようにバスケットボールのルールはわからんなので、だれのプレーが優れてたとか、そんなの全然語れないが、試合はSR渋谷がやや優勢に推移しつつ、横浜BCが逆転したかと思いきや、SR渋谷が再度リードをして前半が終了するという流れになった。
攻撃と守備が目まぐるしく変わるので、どのタイミングで写真を撮るのが望ましいのかわからず、ただただ会場の雰囲気にのまれながら前半の試合を手拍子しながら見守っていた。




ハーフタイムにはチアリーダーがパフォーマンスを見せていた。
チアリーダーは試合前から、タイムアウト時、さらにはハーフタイムまでパフォーマンスを披露するのだから、まあすごい貢献度である。
そのあとは、吹奏楽部の演奏があった。パイレーツオブカリビアンのテーマの後に、ONE PEACEの曲を奏でるという、チームのカラーに合わせた演奏を披露してくれた。
あと、マスコットもしれっとパフォーマンスに交じったり、盛り上げたりいろいろと頑張っている印象があった。
そして汗などで滑りやすくならないよう、頻繁にコートを拭くスタッフもよう頑張っていることが見て取れた。他にも多くのスタッフの努力がありながら、こうしてBリーグの舞台が完成されているだなあと思うと、少し感慨深いものである。



さて、後半になると試合の流れはだいぶ変わった。
横浜BCがどんどんとポイントを重ね、SR渋谷を突き放したのである。一時10点以上ポイントを離したのだが、最後の5分ごろからはSR渋谷も徐々に追い上げ、そして最後の1分で7点開かれたポイント差を最後の3秒では2ポイントにまで縮めた。だがたった3秒で何ができるのだろう、と思ったらなかなかこれが面白い。
SR渋谷はここであえてファールをして横浜BCにフリースローをさせるのである。
フリースローは時間が経過しない。
2本目を外したその瞬間にボールを奪い、そして超遠距離からなんとかスリーポイントを決めようというのが、SR渋谷の狙いなのである。
しかしフリースローは2本を放たれるため、その2本ともが成功すれば得点は4点差。試合は決するのである。
フリースローは見事1本目を決め、3点差としたが、2本目は外れた。
その瞬間、SR渋谷はボールを取り、超遠距離からのシュートを放つも、やはりコート半分以上離れたところからの得点は難しく、試合は71-68で横浜BCの勝利で終わった。
ルールをもっと知っていれば、きっとさらに面白い発見ができていたかもしれないな。と思いながら、私は帰路についた。






北山田駅は住みよい街ではありそうだが、駅周りには特に何かあるわけでもなし。
アニメイトなどのグッズショップがあれば、そこに寄ったのだが…。
寄りたいところが見当たらなかったので、横浜国際プールから家に直帰した。
チーズステーキはおいしかったし、演出も良かった。試合の内容も素人ながらに面白く感じることができたし、なにより会場の一体感をともにできたことは楽しい記憶となった。 なるほどBリーグに人が集まるのは意外なことではない。
ここに日本人のスター選手とかが入ってくればさらに、すごい盛り上がりとなることだろう。 でも115段の階段は長かったかな(笑)。
さて、次はどこに行こうかな…
