Ⅴ. 最も最下位になっているクラブの最下位回数
最も優勝している回数の逆パターン。降格制度のないリーグもあるが、そこらへんは無視してランキングを作成する。
要は優勝回数の逆バージョンである。
当然ながら、降格制度のないリーグが上位に立ちやすい順位となっている。
降格制度のないリーグをランキングから除外するのは惜しく思えたので、敢えて残す形でランキングを提示していきたいと思う。
最も最下位になっているクラブの最下位回数
3位参考 3回
🇺🇸メジャーリーグサッカー(アメリカ)
1つのディビションで2つのリーグに分かれているため、最下位となってもリーグ全体の最下位であるとは言い難い。それゆえに参考という形に留めることとした。
そしてメジャーリーグサッカーには降格制度は存在していない。
世界規模で見ればかなり特異なリーグであり、こうして2つにリーグが分かれていること自体珍しいし、同じリーグだけで試合をするのかと思いきや、もう一つのリーグとも試合を行うことは滅多にないリーグシステムと言って良いだろう。
選手補強にもいろいろと制限を課しているようで、ドラフト制度も存在している。
戦力は比較的均衡しているため、なかなか面白いリーグともいえる。なんかAppleTVで月2000円ほどで見れるらしい。メッシが気になるのなら加入するのも手かもしれない。
ちなみに3回最下位になったクラブは、ヒューストン・ダイナモとFCシンシナティと2クラブである。
3位 3回
🏴ウェルシュ・プレミアリーグ(ウェールズ)
3回も最下位となっているクラブはエアバスUKブロウトンFCである。
アメリカと違いきちんと降格制度があっての3回の最下位である。
ウェールズにはイングランドのリーグに所属しているクラブとこのウェルシュ・プレミアリーグに所属しているクラブに分かれている。
ウェルシュ・プレミアリーグで首位となったクラブはチャンピオンズリーグの予選に出場する権利が生じる。そのため大陸大会が近いのはウェルシュ・プレミアリーグといえる。
だが、やはりイングランドのリーグに所属していた方が圧倒的に盛り上がるのは事実である。スウォンジーやカーディフ・シティなどのクラブはイングランド・プレミアリーグに所属していたことがあり、そのプレミアリーグの知名度から、日本人にもまあまあ知名度のあるクラブとなっている。
一方のウェルシュ・プレミアリーグでは、ザ・ニュー・セインツFCが圧倒的な強さを誇っているのだが、果たしてこのクラブを知っている人はどれほどいるだろうか。
3位 3回
🇰🇬キルギス・プレミアリーグ(キルギスタン)
少し冗長になってきている気がするので、ここは手短に説明しよう。
キルギス・プレミアリーグはまだまだ発展途上のリーグであるため、降格の基準がかなりあいまい。クラブが降格する年もあれば、降格しない年もあるのだ。
そして6チームしか参加していない年もあったりと、かなりこのランキングにおいて上位に行きやすい状態となっている。
3回最下位となったクラブはFCヒミク・カラバルタである。
3位 3回
🇪🇪メスタリリーガ(エストニア)
3回最下位となっているクラブは、パルヌ・リナメースコンドである。
ちゃんと昇降格制度のある中での3回である。
メスタリリーガは上位と下位のチームがはっきりと分かれている。
7年連続上位50%に入っているクラブ数のランキングでも6位に入っており、上位半分に入るクラブはだいだい決まっている。
そしてエストニアは小国であるため、クラブ数も決して多いわけではなく、目新しいクラブが1部リーグに上がることなんてめったにない。
それゆえに昇格するクラブ、そして降格するクラブが固定化されてしまっているのだろう。
3位 3回
🇦🇺Aリーグ・メン(オーストラリア)
オーストラリアのリーグには降格制度は存在していない。
2005年に創設されたリーグであり、その歴史はかなり短いものとなっている。
リーグ創設に伴い結成されたクラブが大半で、そのすべてがプロチームであることがリーグ連盟に求められている。
そして1地域1クラブ制をとっているため、既存のアマチュアチームやセミプロチームが入りこむ隙はほぼないと見て良いだろう。
3回の最下位となっているのはセントラルコースト・マリナーズFCである。
しかしながら2023/24シーズンでは首位に輝いている。
アメリカと同様、オーストラリアのリーグも実力に差が生じないための諸々の工夫をしていることがうかがえる。
3位 3回
🇦🇲アルメニア・プレミアリーグ(アルメニア)
アルメニア・プレミアリーグは7シーズンの間に6チームから10チームへと拡大をしているため、その過程で降格枠のないシーズンが存在していた。
3回の最下位となっているFCアララト・エレバンは3シーズン連続で最下位になるという弱々しい時期があったが、なぜかトップディビションの残留を続けている。
2位 3.25回
🇭🇳リーガ・ナシオナル・デ・フトボル・プロフェシオナル・デ・ホンジュラス(ホンジュラス)
先ほど述べたように中南米のリーグは前後期制で分かれている。それで前期か後期、片方最下位になれば、0.5としてカウント、前後期両方だと1としてカウントしていたわけだが、この0.5をさらに細分化しなければならないリーグシステムがこの国では行われた。
なんと前後期に加え、チームを半分に分けグループAとグループBでリーグを行っていたのだ。
アメリカと同じようにリーグを2つに分け、さらに前後期に分けてやっているシーズンも存在していた。
ただ考えるのが面倒になったのでその優勝、最下位に関しては0.25としてカウントするようにした。
こんな無茶苦茶な内容だと逆にランキング上位には来づらいものだが(現に前後期制を採用している中南米のリーグはこのランキングにおいてはほとんど上位に入っていない)、なんとこのホンジュラスは2位となったのである。
そのクラブの名はCDホンジュラス・プログレソである。
2部リーグが存在しているため、昇降格は存在している。おそらく1年に1チームの降格となるのだが、前期か後期どちらかでは最下位になりながらも、もう片方でまあまあ良い位置につけるので、降格はなんやかんやで回避してるらしい。
1位 4回
🇸🇬シンガポールプレミアリーグ(シンガポール)
このリーグに降格制度は存在していない。そしてチーム数も安定することはない。経営難によってリーグを離れたり、フランスのクラブや中国のクラブが入ったりすぐに出て行ったりして、昇降格制度が無いのにチームの入れ替わりが激しいのだ。
海外資本のクラブの参入を特別に許しているリーグのため、例えば先ほど述べたフランスのエトワールFCであったり、中国の大連実徳四五FCが参入していた時期もあった。
現在はブルネイのブルネイDPMM FCが参入している。
そして日本からもアルビレックス新潟が参入しているのである。すぐに出て行ったり、度々出て行ったりする海外のクラブが多い中、新潟は律儀に2004年からずっと参入を続けている。
こうした状況の中7シーズンの内4回の最下位をしているクラブはヤング・ライオンズである。このクラブはシンガポールサッカー連盟が運営している23歳以下の選手のみを集めたクラブなので、こうなるのは仕方がないと言えよう。